バイリンガル育児、とか、親子留学とか。再び

英語!英語!英語!もう日本(アジア諸国も)もとにかく英語って感じだそうです。

バイリンガル育児、とか親子留学とかの記事を、もちろん私が英語とか帰国子女の検索

が多いから出てきてしまうというのもありますが、すごく色々な方が書かれています。

まことしやかに、素晴らしいかのように。私は「こう実践してます」みたいな。ブログ

とか、現地校の日常とか英語ができない子供が海外でうまくやっていくこととか。

お金がもらえてうらやましい限りです。

 

日本に住んで、自宅で英語タイムを作ってみよう!とか、うちがよくやっていたのは

原作の言語でテレビは見るとか。そういった類のことは、親子で楽しみ、教育というか

慣れ親しむという意味で、良いかと思いますが。

とにかく、度を過ぎたことは、全くお勧めしません。

日本国籍、純血日本人なら、まず日本語です。英語が強いのは、人生の足かせに

なります。今思えば、「うちの子結構英語うまいんですね」くらいの時期に、

止められたら止めればよかった。と思います。

アメリカに住んでいて、英語が上達するのを止める。のは無理だったんですが。。。

息子は、二年生の夏に日本へ戻り、公立学校へ通いましたが、英語が自由なので、

家ではほとんど英語、日本語は宿題と私との会話くらいでした。

今、日本ではハーフ成人式ということを10歳の時にやるのですが、二十歳の僕への

手紙と、なりたいものを、書かされました。

将来なりたいものは、「teslaを買う」と書いてて、聞くと、だってイーロンもう

ツイッターにいったから、僕がteslaやりたい。と、買収する気だったようでした。

発想がすでにアメリカン。そして、自分への手紙には

「大人になったぼくへ、

 まだ、日本語がんばってますか?この日本語読めてますか?」という冒頭から

始まっていました。7歳半で帰国して、二年公立でがんばってきたにも関わらず

将来の自分が日本語をちゃんと使えているか、自信がないのです。

7歳で失った日本語への自信は、生涯覆ることはないのです。「僕は日本語が苦手」

こんなことがしっかり定着してしまっています。

英語での理解力が圧倒的に高く、語彙力も高い(ノンフィクションの本ばかり読む)

英語ばかりが自然にのびてしまいます。日本語は無理になにかをさせないと伸びない

この逆転現象が、日本でも続いていましたが、今アメリカにきてしまったので、

更にひどくなります。母語である日本語が、英語よりずっとbehindなのです。

不自由な日本語を使わないので、更に遅れる。近頃は国語の教科書に英語の意味を

書いてる始末です。

僕の母語は、日本語だ。という意識が湧く前に、英語をしっかりやると、そうなる

のです。ただ、英語はアメリカに来ても、全く困らないレベルでできるので、

どっちつかずではないのが救いですが。

下手をすると、どっちつかず(ダブルリミテッド)になる恐れもありました。

日本人が日本人らしく過ごすことは、悪い事ではないのです。

文化及び言語の根本が失われることは人格がしっかりしないのと同じです。

息子は、ずっと日本人なのかアメリカ人なのか、自分でもはっきりしていないと

思います。最終的にどちらもnativeを目指してもらおうとは思っていますが、

日本人だけど、日本語は苦手だ。この壁を越えるキーがアメリカに住んでいる今は

見えていません。

お子さんが、日本語に違和感を感じるなんて想像もできずにバイリンガル育児だとか

わざわざ教育移住だとかやられていらっしゃるんでしょうけど。

国籍変更まで責任とれないなら、決しておススメしません。

今日、現地の日本語塾で、英検の話になって、他の5年生の子二人が英検クラスを

やっていて、「二級受けたんだ」という子がいて、「〇〇、もう受かってるよね?」

「うん、ずっと前に準一級受かってる」「え!!なんで!どういう事?日本で?」

「うん、7歳で二級受かって、9歳で準一級」「すげー、英語出来る方がいいな」

別の子も「かっこいいよな」という会話がありました。

イヤイヤ、日本人、日本語できなくて、かっこよくないですから!!と

本気で、アメリカに住んでる日本人の子でもこんなこと考えるんだな。と

そのモヤモヤを書かせてもらいました!